前回の挨拶へ行くまでの準備編に続き、いよいよ当日の流れやマナーなどを徹底的に解説します!
女性が嫁ぐ場合は、男性側が女性の家に先に訪問します。反対に、婿養子の場合は、男性の家が先。相手の親の呼び方や席次、立ち居振る舞いなどにも注意して、結婚の許しをもらいます。女性の親への承諾がとれたら、男性側の親に結婚挨拶を行います。この時ももちろん、手土産を用意して。華美すぎる服装は避け、上品で清潔感のあるコーディネートを心がけましょう。
玄関先では
1:遅刻は厳禁ですが、早く到着しすぎるのもご迷惑。約束時間の2、3分前にチャイムを鳴らすようにしましょう。
⇒もし約束の時間に遅れる場合は、事前にかならず連絡を入れること。
2:家に入る前にコートは脱いでおきましょう。
3:扉は、背中側で閉めるのではなく、必ず扉のほうをむいて閉めるように。
4:玄関先で、まずは軽く挨拶。 ※手土産はここでは渡さない!
⇒(例)「〇〇と申します。本日はお時間ありがとうございます。」
<男性宅の場合>
男性から、「〇〇さんです。」と切り出してもらい、自分で挨拶をしましょう。
5:許可を得てから、家にあがるようにしましょう。
⇒室内に対し正面を向いて(背中が玄関扉)靴を脱ぎ、その後に靴は、靴箱と反対側の壁際に出船向き(爪先が玄関に向くように)、自分でそろえます。
部屋に入ったら
1:部屋に入ったら、すすめられた座席に座ります。特に指定がない場合は、“下座”に座るようにしましょう。(洋室の場合は、入口に一番近い席、和室の場合は、床の間から一番遠い席が下座です。)
2:席に座る前に、改めて挨拶をし、手土産を渡しましょう。手土産を渡すときは、必ず紙袋から出して、両手で渡します。
3:お茶やお菓子を勧められたら、「いただきます」と言ってから手をつけること。また、出されたものは残さずいただくことがマナーです。
<男性宅の場合>
「なにかお手伝いできることはありますか?」と声をかけると好印象。断られても、一度では引かず、それでも断られたら手伝わないようにしましょう。
4:軽く談笑をしてから、結婚報告を切り出すように。相手の両親の呼び方や彼女、彼氏の呼び方にも注意しましょう。(「〇〇さんのお義父さん・お義母さん」、「〇〇さん」などと敬意をもって呼ぶこと。)
ご両親が嫌がる話題は、事前にすり合わせておくように。下ネタや宗教の話など、デリケートな内容は避けるようにしましょう。
5:食事や宿泊に誘われても、初対面の場合は断るほうが無難ですが、関係性やその場の雰囲気などに合わせて臨機応変に。すでに親しい関係の場合は、ぜひ笑顔で応じて。
帰宅時には
1:長居は禁物。1時間半~2時間程度で失礼するようにしましょう。
2:スリッパは、重ねずに端に寄せておくこと。
3:玄関先で見送られたら、一度振り返ると好印象。
結婚挨拶のセリフ例
<男性>
「本日は、私たちの結婚をお許し願いたく、お時間をいただきました。
〇〇さんと真剣にお付き合いをさせていただき、結婚を考えております。
まだまだ未熟なところもありますが、〇〇さんと一緒に温かい家庭を築いて参ります。
どうか、二人の結婚をお許しください。」
<女性>
「先日、□□さんからプロポーズの言葉をいただき、お返事をしました。
私も□□さんと幸せな家庭を築いてまいりたいと思っております。
ふつつか者ですが、末永くよろしくお願いいたします。」
再婚の場合は、挨拶の前に相手の親に伝えておき、当日驚かせることのないようにしましょう。当日は、離婚の理由や結婚していた期間などを聞かれることがあるので、事実は隠さずに話すこと。
また、おめでた婚の場合は、本来の順番と逆になってしまったことを謝罪し、子供を育てていく決意を伝えるようにしましょう。
最後に
両親との会話に困った時は、彼氏・彼女の子供時代の話を聞いてみるのもおすすめ。また、両親から今後のことについて聞かれることも想定し、「どこに住むか」、「結婚式はどうするか」など、想定される質問の答えは事前に準備しておくと安心です。
結婚挨拶後には、時間を設けてもらったこと、結婚の許しをいただけたお礼を直接電話で伝えましょう。お礼状を出すと、より丁寧です。
初対面の場合はもちろん、すでに親しい場合でも、その後の家族の関係性を左右してしまう「親への結婚挨拶」。とにかく笑顔でハキハキと話すことを心がけ、誠意を伝えればきっと成功するはずなので、準備を完璧にして頑張ってくださいね!